愛っていうのは学ぶものである。
ただ勉強とは違って、教科書がない。
正しい答えがわからないまま、自分の気持ちと話し合って先に進めていく。
そしてどこかで間違っていく。
その間違いを正せる瞬間というのは、やっぱり傷ついたあとなのだろう。
どれほど悔やんでも悔やみきれず、やりきったといっても心は晴れず、もがいてあがいて苦しんでいるうちに涙を流す。
これを繰り返す。
流しても流しても止めどなく流れて、目に痛みを覚える。
痛んだ目で鏡を見て、今の自分と向き合う。
そして気が付く。
そこには苦しんでいる自分が一人で立っていることに。
そしてまた走りだす準備をする。
練習を繰り返し、自分の納得のいく形になるまで繰り返し、繰り返し練習して、そして気が付いたら本番を迎える。
そこにあるゴールというのは、果てしなく遠く感じるかもしれない。
見えないかもしれない。
迷ってしまうかもしれない。
でも、ゴールっていうのは必ず存在する。
諦めず走っていれば、必ずそこにはゴールがある。
そのゴールを超えた瞬間また涙する。
涙ってのは、どんなときも共に歩んでくれるもの。
ただゴールした瞬間の涙というのは、目が痛くなることはない。
今度は鏡で自分を確認することもない。
自分の前には立っている人がいる。
いつかきっとその違いを知れる。