私の後輩に高校3年生から大学卒業まで付き合っていたカップルがいた。
その期間約6年間。素晴らしい。
これだけの期間長く付き合いうというのは簡単ではない。
長くいれば喧嘩もあるし、マンネリもあるし、知り過ぎてしまって、わかり過ぎてしまって嫌なこともあるだろう。
私が仲いいのは女性の方だが、別れ話も1度や2度ではかなったという。
でも、なんとか付き合ってこれた。
やっぱり別れるという選択肢ができるほど、気持ちが冷めた瞬間はなかったようだ。
これほどの困難を乗り越えてきた二人だったが、なぜ別れてしまったのか。
別れを切り出したのは女性の方だったが、理由を聞いたら考え方が変わったのだと感じた。
この理由のお話をする前に、2人の人柄をお話しよう。
女性:
真面目 勤勉 常識の塊 仕事もできる 嫌われることがない 年代問わずに信頼が厚い
男性:
不真面目 勉強 ちょっと非常識 仕事は最低限 一定のタイプには好かれるが、基本的にはあまり得意とされない(信頼も同様)
一言で言い表すなら真逆である。
女性の方は皆に「なんであの人を選んだの?」とはよく言われていた。本人も言われ過ぎて苦しさを超えて、無になれたという。仙人の域にいたわけだ。
さて、この二人のカップルは真逆だったからよかったといってもいいのかもしれないが、その追及はここでは置いといて、なぜ終焉を迎えたかである。
大きくなって、女性の方は社会人となった。
そうなると見えてくるものは「結婚」である。
そう「結婚」である。
である。
!!!!!!!!!!!
ここで察しがつくだろう。
結婚生活を男性の人間性でやっていけるはずがない。と女性が判断したのである。
しかし、女性も現実が少し見えただけで見切り捨てたわけではない。
話し方や伝え方を考え、多くの言葉を交えた。時間もかけた。お願いもした。
自分を幸せにするために、努力をしてほしいと。
彼女はこれまで「自分のために努力をしてほしい」とお願いしたことは一度もかなったそうだ。
これまで多くの友人、知人に耳に残るほど言われてきた「なんであの人を選んだの?」と。
初めは苦しかっただろう。
どんな人であっても、自分が好きになった人。6年間も一緒にいることになった人。
その人を「なんで?」と皆に質問されるたびに、否定されているときの彼女の気持ちは本当に苦しいと思う。
よく知りもしないで、恋人を否定されている感覚。
自分を疑いたくなる感覚。
それでも彼女は自分に相応しい人になってほしいとは言わなかったのだろう。
その中で、先々を考えて、互いに努力をしようと話をした。
しかし、彼のこころには響かなかった。
彼は「このまま思うようにやればいいじゃん」と話を切り上げ続けた。
それが二人の仲に亀裂を入れ始めた。
結果、2人は別の道を選択した。
彼女の考えは結果的に幸せになれるものなのかはわからない。
別の誰かでなく、彼の元にいたほうが幸せだったかもしれない。
それは本当にわからない。
でも、彼女はショックだっただろう。
自分のお願いを少しも聞いてくれなかったという現実が。
きっと本当に別れを切り出した理由はそこにあったのではないかと私は思う。